3Dお絵描きペン3DDoodlerをロボットに持たせると3次元プリンターになる、か?
写真はまだイメージ図です。
こんなの[1]をつかんでます。
お絵かきロボット
我々のグループの研究、お絵かきロボットドットちゃんを紹介します。
Painting Robot - Manipulation of Paintbrush by Force and Visual Feedback - YouTube
研究概要を簡単に説明します。
プリンターのように絵を綺麗に書く機械は、世の中にたくさんあります。しかし、そのような機械が描く絵は、人間の描く絵画とは異なり、写真を印刷したような(まさしく印刷機なわけですが)面白みの無い絵です。人間らしい絵とはどういうものか?が、気になります。
そこで、人間と同じような手順で、人間が使うのと同じような道具を使って、人間と似たような身体を持つロボットに絵を描かせるととどういうことが起こるのか、を真面目に追及したのがこの研究です。
ドットちゃんは、人間と同じように左右の腕を持ち、複数の多関節の指を持ち、その指を使って人が持つように筆を持ちます。がっちりつかむのとは違い、柔らかく持っていますので若干の不安定さがあります。持ち方や、その時の初期角度や、筆が紙にぶつかった衝撃や、様々な要因で筆先がずれます。また、筆先はペン先と異なり形状変化しますので安定せず、書き方によって状態が代わります。
つまり、ドットちゃんに同じように線を書かせようとしても、毎回必ず何かしらのエラーを含み、同じ結果が得られないということになります。そのように実行系にエラーを含む状態で、プロッターのように固定軌道を与えて絵を描かせようとしても、絵として成り立つ物を書くことができません。
そこで、エラーを解消するために、視覚フィードバックを与えます。線を書いてみて、思ったのと違う結果であれば、次の線を書く計画に修正を加えます。書いてみて、誤差を直すために、次の線の書き方を変えて、書いて、見て、直して、のフィードバックループの制御系を与えると、結果として、ドットちゃんは当初の計画とはちょっと違うけれど、ちゃんと絵として成り立つもの、を書くことができます。
最終的に書かれた”りんご”の絵は、下手だけど、なんだか味のある絵になっていると思いませんか?
機械学習で筆のストローク、の例
iPhoneアプリで,絵画風に写真から絵を描くソフトが紹介されていました。
artomaton
面白い。けど、まだ上手すぎる!
[2] Shunsuke Kudoh, Koichi Ogawara, Miti Ruchanurucks, and Katsushi Ikeuchi. Painting robot with multi-fingered hands and stereo vision. Robotics and Autonomous Systems, Vol. 57, No. 3, pp. 279-288, March 2009.