cvl-robot's diary

研究ノート メモメモ https://github.com/dotchang/

特性の分からない3相DCブラシレスモーターをソフトウェアエンコーダを搭載したTiのマイコンボードLAUNCHXL-F28069MとモータドライバBOOSTXL-DRV8305EVMを使って動かす(その2)

InstaSPINって何でしょう?
www.tij.co.jp

モーター制御ソリューションとのことですが、ずばり何なのかの説明がありません。
宣伝文句はいっぱい書いてあります。
・モーターのデータシートが不要
・センサレス、三相モーター
・簡単

読み進めていくと、3つのソリューションが列挙されています。
・InstaSPIN-MOTION
・InstaSPIN-FOC
・InstaSPIN-BLDC
宣伝文句がもっといっぱい書いてあります。しかし、それがズバリ何なのかは書かれていません。
いろいろ調べていくと少し何なのか自分なりに分かってきたのでまとめます。

InstaSPIN-MOTION

InstaSPIN-MOTIONは、トルク制御、速度制御、位置制御用のソフトウェアです。
三相同期(DCブラシレス)モータまたは三相誘導モータに使えます。
・トルク制御はセンサレス(というか原理的に位置センサは不要)、
・速度制御はセンサレス・センサ(エンコーダ)有り両方対応、
・位置制御はセンサ必要。(今のところ、エンコーダのみ対応。DRV8301-69M-KITのみHallセンサのexample有り。)
LineStream(http://linestream.com/platforms/)という会社のSpinTACという慣性推定技術を利用して、厄介な負荷(イナーシャ)を扱う場合でもモータの制御をPID制御よりも少ないパラメータで簡単にできるようにします。
次に紹介するInstaSPIN-FOCおよび、その基幹技術てあるソフトウェアエンコーダFASTを利用しています。

InstaSPIN-FOC

FOC(フィールドオリエンテッドコントロール)は、三相モータのベクトル制御技術の中の進化した一手法で、一般の用語です。
英語版WikipediaVector control (motor) - Wikipedia)に詳しいです。
三相モータの解析が進み、各相(最近は1相分(1抵抗による電流検出)でも)の電流でモータの位置推定ができるようになり、センサレスでの駆動ができるようになりました。

TiのいうInstaSPIN-FOCとは何かを見ていきますと、
・モーターの種類とパラメータの自動特定とパラメータチューニング
・ソフトウェアエンコーダ(FASTという名前)
・トルク制御用コントローラ、またはPI制御による速度制御用コントローラ
・弱め界磁制御。(最高速を伸ばす)
・強め界磁制御。(最大トルクを伸ばす)
という機能を提供するソフトウェアです。
FASTはソフトウェア技術ではあるのですが、ROMに焼き付けられているので特定のハードウェアTiのマイコンPiccoloシリーズが必要になります。

InstaSPIN-BLDC

Tiのモーター制御学習用kit用の学習のためのおしゃれなGUIソフトウェアのように見えますが、よくわかりません。
DRV8301-HC-C2-KIT、DRV8302-HC-C2-KIT、DRV8312-C2-KIT などで使えるようですが、他のボードで動くかどうかよくわかりません。


まとめると、

トルク制御用:
        InstaSPIN-FOC対応Piccoloマイコンボード製品
        (LAUNCHXL-F28027F, LAUNCHXL-F28069Mなど)
速度制御用:
  PI制御で良い場合:
        InstaSPIN-FOC対応Piccoloマイコンボード製品
        (LAUNCHXL-F28027F, LAUNCHXL-F28069M)
  負荷イナーシャが厄介な場合:
        InstaSPIN-MOTION対応Piccoloマイコンボード製品
        (LAUNCHXL-F28069M)
位置制御用:
  位置センサ必須。
  エンコーダの場合:
        InstaSPIN-MOTION対応Piccoloマイコンボード製品(LAUCHXL-F28069M)
  ホールセンサの場合:
        DRV8301-69M-KIT

ホールセンサのexampleが用意されているのは、2016年9月現在DRV8301-69M-KIT用のみです。
改造すれば他のボードでも使えるよとのことですが、公式掲示板の情報によれば、次期Motorwareにならないと公式対応はしないようです。
10月リリース予定とのことですが、平気で半年ぐらいリリースが伸びるので、あてにしない方が幸せだと思います。

モータドライバの電力段は、BOOSTXLシリーズの中からモータの定格電圧などに応じて決定します。

モーター・ドライブ・ブースタパック、DRV8301 および NexFET™ MOSFET 付き - BOOSTXL-DRV8301 - TI ツール・フォルダ
DRV8305N 三相モーター駆動 BoosterPack 評価モジュール - BOOSTXL-DRV8305EVM - TI ツール・フォルダ

とりあえず何でもいいなら、LAUNCHXL-F28069M+BOOSTXL-DRV8305EVMの組み合わせを買っておけば良さそうです。
誤解があるかもしれませんので、間違えがありましたら是非ご指摘ください。


F28069M LaunchPad: Project 0

余談:オープンソースハードウェアのモータードライバーVESC

即モータードライバーをトルク制御または速度制御用として利用したい場合は、Tiの評価ボードよりこちらの方が出来が良いです。
最新版では、自動パラメータ推定もできるそうです。
[1] VESC: VESC – Open Source ESC | Benjamin's robotics
[2] enertion:【購入先】 http://www.enertionboards.com/electric-skateboard-parts/vesc-standard/
知らない間に新モデルに切り替わってますね。 http://www.enertionboards.com/electric-skateboard-parts/vesc-x-motor-controller/
[3] 入門用チュートリアル: New vesc user? Read This - COMPLETE WALKTROUGH OF THE VESC - E-Board Electronics - Electric Skateboard Builders Forum | Learn How to Build your own E-board

Tiの同じシリーズのFETドライバやIRのFETなど最先端のデバイスを組み合わせて電力段を小さく作っています。
また、多くのインターフェースを提供していて、シリアル、CAN、PPM、USBなどが使えます。
また、エンコーダとホールセンサー共に対応しています。
価格は、1万5千円ほどで、入手は今のところ海外から輸入するか自分で基板を作るしかなさそうです。
Rtやヴィストンなどで、扱ってくれるようにならないかなー。


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